売上に繋がる経費と会社を守る経費は戦略を立てて投資すること

過去2回に亘り、私が普段提案している下記の①を解説させて頂きました。

①スピード感を持って月次決算を行いましょう!(もし、月次決算ができなければ、まずは試算表の作成スピードを上げましょう)
これによって社長の頭の中のイメージと、現状の誤差を少なくできます。(BS)

②経費の色分けをしましょう!
売上に繋がる経費と会社を守る経費は戦略を立てて投資すること(PLからBSへ)

前回のおさらいをすると、不完全な月次試算表を社長と我々財務コンサルタントのミーティングで、より現実に近い数字へと落とし込みを行い、今後の戦略を立てていくことが必要ではないか?との内容でした。

今回は②の内容に入っていきます。

戦略としてのカテゴリー分け

②経費の色分けをしましょう!
売上に繋がる経費と会社を守る経費は戦略を立てて投資すること
(PLからBSへ)

経費の色分けと言っても、具体的にどのような基準で色分けして、何を行うのか?が重要だと考えています。

私の考案した『タメ財務』というものがあります。
※まだ一般公開していない内容ですが、今後セミナーを開催する予定ですので、ご興味のある方はもう少しお待ち下さい。

その考え方をした時に『経費削減』の効果は、会社経営に与える影響が計り知れない程大きくなると考えています。

経費削減と言っても電気代を節約するとか、人件費を削減する等の経費削減とは異なり、私の考えからすると『ある税金の節税は経費削減』だと考えています。

常識に囚われてしまうと、『節税は節税』『経費削減は経費削減』なのですが、視点を少し変えるだけでそこに大きな変化が起きます。

利益を生む個人課税の四天王

先日、会計事務所の方々に質問したことがあります。

「毎年顧問先の役員報酬はどのように決めていますか?」

そうすると、

「特に深く考えて提案したことはない」

との回答でした。

しかし、『会社経営』として考えた場合、役員報酬の裏側に隠れている個人課税にスポットを当てることこそ、一番簡単な机上での経費削減に繋がると考えています。

【所得税・住民税・相続税・贈与税】

この個人課税の四天王を一定水準コントロール下に置くことで、会社に圧倒的な『現金の利益』が生まれます。

同族経営の中小企業にとって、お金の水源は会社の売上のはずです。
この水源から流れるお金をコントロールすることで、ダダ漏れの状況は回避できます。

ルールを決めて実践する

経費削減のルールは
①売上に繋がる経費か?
②会社や創業家一族を守る経費なのか?
③それ以外か?
を明確に色分けしなければなりません。

そして③の中から机上で削減できるものから実践する!このルールに則って行う必要があります。

そこには灯台下暗しだと言わんばかりに、役員報酬の決め方があるのではないでしょうか?

そして、売上に繋がる経費と、会社を守る経費は惜しまず投資すること!

このルールを忘れず、浮いた資金を投入するのです。

私のクライアントの社長も、どうしても借入返済の不安が頭をよぎり、お金を投資することを躊躇してしまう。

と、仰っていました。

※私自身も同じ恐怖心を経験しています。

ですが、ここで守りの思考へ陥った瞬間に、全てのサイクルは悪循環に陥ります。

※これも経験済みです

本当にここだけは気をつけて下さい。

キャッシュが潤沢になる方向に進む

その経験から、私が考える判断基準は、時間軸を複数決め、その時に一番キャッシュが潤沢になる道筋を描くことをアドバイスしています。

特に、法人税の節税を行う際はキャッシュを殺してしまう可能性もある為、決算3ヶ月前から毎月決算検討会を行っています。

法人税の節税(課税の繰り延べ)が良いのか?
それとも、税引き後のキャッシュにレバレッジを掛け、現金の利益を生み出しにいくのが良いか?

はたまた、その2つのバランスを取ることが良いのか…?

どちらにしろ、キャッシュが潤沢にないと選択肢は狭くなるということです。

低利の時代だからこそ、会社のキャッシュが潤沢になるところまで、資金調達は行っても良いのではないでしょうか?

その利息が、売上に繋がる経費か会社を守る経費になるのであれば…

借金と戦略的借入は別物ですからね!

いかがでしょうか?
文章では分かりにくかったでしょうか(^^;)?

詳しく知りたい方は、私の『タメ財務セミナー』の開催をお待ち下さい!

では、また次回^ ^

 

投稿者プロフィール

宮島大輔株式会社 シルエフ 代表取締役
月次決算からの財務コンサルティングが真骨頂。同じ売上でも利益を増やし、その利益で更に利益を生み出す仕組みを構築することを得意とするコンサルタント。
会社と個人の資産・負債の組み換えの発想や、月次の財務から導く経費削減のアイディアが経営者・税理士・FPから支持されている。

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